立花義正の売買技法に関する解説230917追記(おすすめ株本 あなたも株のプロになれる)
「株で売買するといつも損してしまう。」
「どうやったら株の売買が上達するんだろう。」
「立花義正さんの売買のタイミングを図で見てみたい。」
お待たせしました!
前回公開してから反響が大きかった「あなたも株のプロになれる 立花義正」の後半の記事です。
前半記事では、本のあらすじと「株のプロになれた理由」を5つ紹介しました。
この後半の記事では立花さんの売買技法と売買の上達法について紹介します。
トレーダーではない、株の投資家の人もぜひ売買技術の向上を目指しましょう。
株はいつ買うかでも利益率がだいぶ変わります。
ちなみに私はトレード初心者には時間軸が長い2週間~1か月程度のスイングトレードをおすすめしています。
この記事を見れば、売買技術の上達の正しい道が分かります!
待たせすぎたわね
- 化学メーカー研究員
- 「習慣化で豊かになるブログ」運営中
- 相場歴15年以上(株・FX)
- トレード塾CMB 元塾生
- 当ブログはコメント大歓迎
(知り合いの方は拡散せずそっと放置お願いします)
立花義正さんが本で紹介している上達法
立花さんの売買技術の解説の前に、
立花さんがおすすめしている売買技術の上達法を紹介します。
これがすべての基本になります。
- 自分なりの売買をしてゆく(自分に合った型を基準にして売買)
- 分割売買する(分割して売買)
- ゼロをつくる(区切りつける、損切りする)
かなりシンプルですね。
これを意識して売買する。
とはいえ、、
「自分なりの売買ってどういうこと?」
「分割売買やゼロをつくるについて詳しく知りたい」
そう思いますよね。
では、まずは立花さんがどのように相場師(トレーダー)としてステップアップしたか見ていきましょう。
立花義正さんの売買技法ステップアップ
本から立花さんのトレーダーのステップアップをまとめると図になります。
- 素人
- 初級トレーダー
- 中~上級トレーダー
ですね。
それぞれのレベルの特徴は以下になります。
- 素人
-
- 売買スキル無し
- 企業分析やニュースで売買
- 初級トレーダー
-
- 定型法で売買の基礎技術を固める段階
- 分割売買
- 酒田罫線法
- 逆張り
- 中~上級トレーダー
-
- 自分なりの売買をしていく段階
- 分割売買
- 折れ線グラフ
- 逆張り
- 1つの銘柄(日本電気⇒パイオニア)に限定する
素人時代
素人時代はトレーダーとしての売買を意識していません。
勘やニュースで売買するため、再現性がありません。
また売買スキルの上達もしません。
立花さんは商品の小豆の売買をしようと思い立ち、お店にいたお爺さんに出会いトレーダーとしての正しい道を歩んでいきます。
初級トレーダー時代
この段階で立花さんはお爺さんに教えてもらった「売買の定本」、つまり昔から言われている型に従って教科書的に売買の練習を始めました。
お爺さんは江戸時代の売買本などを紹介していますが、今さらその本をみる必要はありません。
本の内容から考えると、立花さんが実践していたものは「酒田罫線法」です。
酒田罫線法について知りたい人は、
有名な相場師の林 輝太郎氏の「定本 酒田罫線法」をおすすめします。
定本 酒田罫線法を読むと
- 新値の概念が分かる
- ローソク足の型は新値との組み合わせが必要なことが理解できる
- あなたも株のプロになれるの理解が深まる
定本酒田罫線法を読むと、立花さんがなぜ逆張りで玉を建てていたか良くわかります。
その理由は以下の2つです。
- 逆張り、かつ分割売買だと取得平均値が下がるから
- 統計上で陰線新値が出る確率がおおよそ分かっていたから
初級トレーダー時代は、自分の勘やあいまいなルールでの取引はやめましょう。
まずはグランビルの法則や酒田罫線法のような昔ながらの定石の方法で売買してみましょう。
グランビルの法則を使ったトレードにはLOK氏の「ズボラ株トレード」がおすすめです。
本の見た目とタイトルと違ってとても分かりやすく、良い株本です。
中~上級トレーダー時代
初級トレーダーで定石の売買になれてから、自分の売買をかためていきましょう。
とはいっても、基本から大きく離れることはなく自分がやりやすい売買に少しずつ洗練されていくイメージです。
立花さんは、大きな値動きの「うねり」が分かりやすいようにローソク足を終値の折れ線グラフに変えました。
代表的な相場の周期である60日を基本に据えて、更に大きな6ヶ月・12ヶ月(一年)を対象とするものを「うねり取り」と呼びます。
それより短いサイクル、数日~数週程度の波を対象にするものを「リズム取り」と呼びます。
またパイオニア株の1銘柄に限定して売買を繰り返していると、良いタイミングで株を売買できたときは「釣りで魚が釣れた」ような感覚でアタリが分かったようです。
さて、それでは実際に立花さんの売買の記録をみてみましょう。
立花義正の売買譜 グラフ化
立花さんの年の記録をグラフ化してみました。
立花さん自身は玉の建て方を感じて欲しいとのことで、あえて本ではグラフを作らなかったようです。
しかし、グラフがないと分かりにくいので、ここではグラフを用いて説明します。
青色のグラフは株価であり、右縦軸です。
緑色のグラフは買い建玉で、赤色のグラフは売り建玉です。左縦軸が所持株になります。
グラフの始まりは1975年の1月4日で売り10ー買い0から始まっています。
立花さんはトレンド中の一時的な反対方向への値動きを拾って分割売買しています。
グラフで着目すべきポイントは多数ありますが、特に6つ重要です。
- 「3か月または6か月」の大きなトレンドうねりにのる(日柄を見る)
- 反対ポジションの試し玉を建てて勢いを感じる
- 試し玉をつないで反対のメイン玉にする
- ポジションをゼロにする
- 損切りを早めにする
- 分割売買する
- 銘柄を固定する
これらは立花さんが本で繰り返し書いていることです。
グラフと本のP293の売買記録の解説を見ながら、よく考えてみましょう。
特に興味深いのは、
- 2月から持っている買いの試し玉の玉を維持したまま、5月末で売りの試し玉を入れ1-10、2-10にする。
- 結局買いが強そうなので、本買いで2-15、2-20の玉にする。
- さらに買いが強そうなので、乗せて0-30、0-35、0-40にする。
- 売りの試し玉を入れて、2-40にする。
- つないで売りを本売りにして27-0にする。
- 手じまいして0-0にする。
この流れですね。
玉を40まで乗せているのは、1年で2月と6月の2回しかありません。
本にも出てきますが、資金管理を十分にして置き、ここぞというときにだけ大きくのせたいものですね。
分割売買は1、2、5、10などの不当分割で段々と増えることが多いわね
うねりとりのイメージ図
うねりとりをイメージ図にしました。
底を付けてから方向感のない状態の中、上昇トレンドが始まるかどうか疑惑のところで少しずつ玉を建てていくようです。
この時、分割売買で玉を建てます。逆張りです。
僕自身はうねりとりほどの長期ではトレードしていません。
しかし、必ず分割売買をしますし、「順張り中の小さな逆張り」で玉を建てます。
現代でも通用する手法なのか?
現代でも通用する手法なのか?
立花さんの最終的なトレードスタイルは、パイオニアのみ売買して得た感覚も大きいです。
自分の得意銘柄を作るのは勝てるトレーダーになる近道です。
銘柄の動きのクセを把握でき、売買を繰り返していくとトータルで利益がでているので、心理的に損切りしやすくなるのがメリットです。
売買技術の本質は変わっていません。
株のリスク、精神面の成熟、分割売買、逆張り、ポジションをゼロにする(ポジポジ病にならない)などほんとうに素晴らしいことが書かれています。
上達方法
最初に書きましたが、本に記載の上達方法はこれです。
- 自分なりの売買をしてゆく(自分に合った型を基準にして売買)
- 分割売買する(分割して売買)
- ゼロをつくる(区切りつける、損切りする)
僕が思うトレードで必要な5つのスキルの説明記事もぜひチェックしてみてください。
資金管理、メンタルコントロールスキル、相場環境認識スキル、建玉スキル、○○スキルの5つです。5つ目は何のスキルでしょうか!ぜひチェックしてみてくださいね。
おすすめ株本 あなたも株のプロになれる まとめ
前半・後半にわけて「あなたも株のプロになれる 立花義正」を紹介しました。
古い本で分かりにくい内容もありますが、いまでも色褪せない一冊だと思います。
興味をもった方はぜひお手に取ってみてください。
そこには相場とともに生きた男の人生があります。
あなたも株のプロになってみませんか。
株が人生の楽しみのひとつになるかもしれません。
株には大きなリターンとリスクももちろんあります。
余剰の生活資金で少しずつコントロールできる範囲で始めましょう。
トレード技術の向上こそが、お金を安定的に稼げる方法です。
この本はきっとその助けになりますよ。
うまくトレードできたときの喜びは代えがたいものさ
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