
一目均衡表の隠れ重要線!「遅行線」が何かを知ろう
「一目均衡表の遅行線って必要なのかな」
「遅行線の見方が良くわからない」
一目均衡表の使い方に迷っているあなた!
遅行線はめちゃくちゃ重要です。むしろ遅行線だけで取引している人もいるぐらい!(本当か?)
この記事では遅行線の使い方を詳しく解説していきましょう。



一目均衡表は線が多くてめんどくさいわね



遅行線は環境認識スキルの1つです。
一目均衡表の遅行スパンは、環境認識に使えます。
勝ちやすい状況を認識してトレードすることで、あなたの勝率は高くなりますよ。
遅行スパンとは
遅行スパンは株価の終値を25本(当日含んで26本)前にずらして繋いだグラフになります。
下図では黒の実線が遅行スパン(線)です。


一般的に上昇トレンドなら下図のような位置関係になっています。


単に終値グラフをずらしただけですが、大きな意味があります。
特に遅行スパンから「相場の勢い」と「参加者の心理」を読み取ります。
遅行スパンの見方は4つあるので覚えておきましょう。
①遅行スパンと25日前の価格を比較
②遅行スパンと価格の間の乖離幅の推移
③遅行スパンと雲を比較
④遅行スパン自体の値動き
1つずつ説明していきますね。
①遅行スパンと25日前の価格を比較
図の通り、遅行スパンは当日を含めず25日前に描写されます。


このとき、図①のように縦一直線で「遅行スパン(当日の終値)」と「25日前の価格」を比較します。
「遅行スパン」が「25日前の価格」より、上にあるか下かで相場の強い・弱いを判断できます。
遅行スパンが25日前価格より上:買い方有利(25日前に買った人は儲かっている)
遅行スパンが25日前価格より下:売り方有利(25日前に買った人は損している)
遅行スパンがローソク足を上下にクロスして抜けるのは大きな変化になります。
一目均衡表の「好転、逆転」です。
なぜなら、損をしていた立場の人が儲かっている立場に変わるからです。
このサイトでは、遅行スパンが25日前価格より下から上にクロスして上抜くことを「好転2」と呼びます。反対に遅行スパンが25日前価格より下にクロスは「逆転2」です。


上の図だと好転2の日は10月11日です。11日の終値が25本前の9月4日の終値を上回ったので好転2になります。
好転2になってから上値が軽くなって、上昇トレンドが始まっていることが分かりますね。



なぜ25日前なの?



統計的にポジションを持ってから25日経過で一番手じまいする人が多かったらしいよ。人間の心理的なものみたい。



25日って移動平均線の基本数値と同じだね。



その通り、好転2は25日移動平均線が下(横)向きから、上向くのと同じ意味なんだ。
②遅行スパンと価格の乖離を比較
遅行スパンと25日前価格の乖離を見ます。
ドンドン離れているのか、どれくらい離れているかに着目します。


ポイント1:遅行スパンと価格の乖離が大きすぎる。相場は過熱、調整がありそう。
ポイント2:乖離が大きくなっている・小さくなっている。大きくなっているときは相場の勢いが強い。
③遅行スパンと雲を比較
次に遅行スパンとその日の雲を比較します。
遅行スパンが雲より上:買い方有利(68~100日前に買った人たちは儲かっている人が多い)
遅行スパンが雲より下:売り方有利(68~100日前に買った人たちは損している人が多い)
別の記事で説明しますが、価格と雲の関係と似ています。期間をさらに後ろにしただけです。
遅行スパンが雲より下にあるということは、買い方の多くは損をしています。
だから、株価がちょっと上がると売り圧力になるのです。
「株価が上がって、損が少し減ってきた。。今のうちに売って逃げよう。」
これではまだまだ上がりません。
遅行スパンが雲を抜けて初めて、買い方完全勝利です。
もう壁はありません!
この遅行スパンの雲上抜けを好転4と呼びます。
反対に遅行スパンが雲を下抜けると逆転4です。


④遅行スパン自体の値動き


遅行スパンだけを見ましょう。
遅行スパンだけ。他は一切無視します。
遅行スパンは「終値の折れ線グラフ」です。
一目均衡表とローソク足を見ていると、線がゴチャゴチャして見にくいなと感じるときがたまにあります。
そういうときは、遅行スパンの折れ線グラフだけを見ます。
株価の値動きをフラットに受け止めてください。
複雑に考えすぎずに、シンプルに眺めてみることも大事です。
『あなたも株のプロになれる』の立花さんは折れ線グラフだけで売買していました。
複雑に分析して見たり、シンプルに眺めたり。
一目均衡表の面白さが詰まっていますね。
遅行スパンのまとめ
さて遅行スパンをまとめましょう。
遅行スパンは、株価の終値を25本(当日含んで26本)前にずらして繋いだグラフです。
シンプルな線ですが、非常に大きな役割ですね。
4つの見方をして、相場参加者の心理と勢いを図ります。
特に遅行スパンがローソク足を上抜ける好転2、そして遅行スパンが雲を上抜ける好転4は大きな相場の転換点となることが多いです。(逆に下抜けるのをそれぞれ逆転2、逆転4)
①遅行スパンと25日前の価格を比較
②遅行スパンと価格の間の乖離幅の推移
③遅行スパンと雲を比較
④遅行スパン自体の値動き



具体的にどのように遅行スパンで売買判断に使っているの?



僕は好転2と好転4の環境を認識してからトレードすることが多いよ。つまり、具体的なタイミングは建玉スキルだからまた後の記事になりますね。お楽しみに。
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